君を想うとき・・・ 第13章 we can fall in love |
2000年10月 海亜 作 |
どれ位時間が経ったのだろう。。。 夕方の慌しさも落ち着いて、そろそろ面会時間の終わりを告げていた。 その時TVでスマップの♪Lion heart が流れてた。 『この歌。俺好きなんだよなぁ〜』 『うん私も。歌詞も凄く素敵なんだよ』 それから2人は黙ったまま曲を聴いていた。 “君はいつも 僕の薬箱さ どんな風に僕を 癒してくれる 私は・・・誰の薬箱なんだろう。 少しでも癒す事が出来てるのかな。。。 “君を守るため そのために 生まれてきたんだ あきれるほどに そうさ 側に居てあげる〜 俺・・・誰を守る為に生まれてきたんだろう。 守ってあげれる事が出来たのかな。。。 明日、退院出来る事になった。 お母さんが買って来てくれた雑誌に目を通す。 ウインク・アップ、Duet、POTATO・・・アイドル雑誌ばっかじゃん(笑) まぁ〜これが1番良い薬なんだけどね。 何気に滝沢くんの記事を読んだ。 俺は恋愛に関してクールな人間だから“愛してる”とか“好きだよ” なんて言えない。これは絶対に直らないと思し直すつもりも無い。 そこが君の良い所だと思うよ。 さり気ない優しさ、凛とした厳しさ。内に秘めた強さ、時々見せる弱さ。 俺は好きな人の前でしか自分を見せられない不器用な奴。 だから、それを分かって欲しい。 私は分かるよ。分かってるつもり。 そんな不器用な君が私は大好きだよ。 ―つづく― |