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きみとぼく
mid night
2000年8月
しいな 作


ある日の夜、僕こと滝沢秀明は自分の家で次のコンサートに向けてのアイデアや構成をまとめたり、歌う曲の編集をしている。
でも、いつもと違うのは君がいること。
作業に熱中しすぎるとのめり込みすぎて周りのことが目に入らなくなる。
「う・・ん・」
その声でふと気づく・・君がいたこと・・。
時計を見ると随分時間が経っている。
振り返って後ろを見ると、君はいつのまにか寝息をたててソファに寄りかかっている。
そのままにしておくと今にも落ちそうだ。
いつも仕事で忙しくてなかなか会えない。なのに会っても僕は仕事のことで頭がいっぱい。
でも、愚痴ひとつ言わない君。
僕は甘えているかもしれない。
起こさないように君をベットに運ぶ。気持ち良さそうに眠っている。
「秀くん・・。」
「はい?何?」
そう返事をしたけど、反応はない。寝言みたいだ。
すごく、安心しきったように眠ってる。(かわいいな・・)
僕は今日は早めに仕事を切り上げて寝ることにした。

 起こさないように、布団の中に入る。
一度やってみたかったんだよねー。″カ腕に頭をのせて腕枕をする。
すると、君は突然、僕の胸にしがみついてくる。
僕はおもわず君の名前を呼ぶとさらに僕の胸に顔をうずめてくる。
うわぁー、マジかよ・・
心臓が張り裂けそうなくらいドキドキしてる。
そんな僕に構わず君はさらに深い眠りについてしまったらしい。
おかげで今夜は眠れそうにないかも・・。まぁ、いっか・・。
スズメが鳴くのはいつものことだし。
電気を消して君を抱きしめながら僕は瞳を閉じる。
好きだよ・・。
なんて、普段あまり言ったこと無いこというからますます寝れないじゃん。
仕方なく、君の寝顔を見つめながら一夜を明かそうかな・・。
ずっと、好きだから・・。
そう囁くと、君が何だか笑ったような気がした。

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